老人インサイト⑩ 老人は何故お金を溜め込むのか
老人は何故お金を溜め込むのかについてずっと考えている。
まさかの物入りの時のために。
それは正解だが、これは年代を問わず人類の知恵だ。
老人はこれに、これからはフロー所得を大して稼げないからという大いなる懸念が重なり、どうしてもお金の出費に慎重になる。
何故、大して稼げないと感じるのか。社会の制度の問題もあるが、根底には、体力や記憶力の低下を自覚しているからだ。
つまり、体力も気力も充実している人生上り坂の若者に対し、将来動けなくなったり、認知症になったりして、人の介護を受け、そして死んでいくしかないという下り坂の人生を自覚している自分との対比がある。
これからは人生100年時代と言われ、人の一生のうち、下り坂が格段に長くなる。
下り坂に入った時の人生設計は難しい。