定年後のインサイト

定年後、いわゆるアフター60の市場開拓は日本のアジェンダ。ところが、彼らの生態を知る動きは鈍い。何故なら、分析者が市場を退出してしまうから。同年代の筆者が、マーケッター歴30年の知見を活かし、アフター60のインサイトに迫る

アフター60のインサイト⑨ 浜三枝の至言

60代に入り、身の丈に会う暮らしを意識した。

台所を改築し、食器は子供に譲り、調理道具も減らした。服も若い人にあげた。

すると、むしろ料理がしやすくなり、服のコーディネートにも迷わなくなった。

 

昨年70代になって、初めて気づいた感情がある。それは「孤独」だ。

 

「仕事にも恵まれた。家族もいる。でも内面を振り返ってみると、結局、人はひとりだと思うのです。」

 

・孤独を知るのは、老いのつらさの一つでは?

 

「いいえ。孤独ってすごくすてきなこと。自分自身よく知ることだから。

子供には子供の、孫には孫の世界がちゃんとある。

孤独を受け入れて、今日をどうやって幸せに生きるかを考える

今日一日がありがたく感じられ、周りの人を、より愛することができると思うのです。」

 

自分より少し年下の女性には美術館へ行くことを勧める。短時間で気分を変えられるから。

 

 

朝日新聞( 2014年12月28日)「人生充実」で

 

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