定年後のインサイト

定年後、いわゆるアフター60の市場開拓は日本のアジェンダ。ところが、彼らの生態を知る動きは鈍い。何故なら、分析者が市場を退出してしまうから。同年代の筆者が、マーケッター歴30年の知見を活かし、アフター60のインサイトに迫る

アフター60のインサイト② 「ささやかなご褒美」

「現役時代はできなかったが、

これだけ働いてきたんだからいいだろう。」

 

と心の中で呟いて、

 

昼飯にビールを付けたり=いわゆる昼飲み

午後のおやつに、喫茶店に行って800円くらいのケーキセットを頼んだり

甘いもの好き

5時から近所の中華屋で飲み始めたり=早飲み

 

という傾向が

アフター60にはある。

 

それも、「ささやかなご褒美」を免罪符にして

何回も繰り返すのだ。

 

何だ、ご褒美は食い物ばかりじゃないかというなかれ。

 

飯は生きる基本だからなあ。

 

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アフター60のインサイト① 「生き急ぐ」

アフター60、特に、団塊の世代インサイトとして

生き急ぐ』というのはある。

 

健康年齢が漠然と75歳までというのを知っている彼らは、

いわゆるリア充」を満喫しようと無意識に思っている。

 

 ※「リア充」=実際の現実の生活(リアル生活)が充実している人のこと

 

脳が、

いいなあ、生きてて良かった。

ああっ、今この瞬間が充実している

を求めて彷徨っているのです。

 

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何故、定年後=アフター60か

人口1億2700万の国日本。

1年単位でみれば、人口がぐんぐん減るわけではなく、ざっくり言えばステイだ。

マーケティング上、ことさら悲観する必要はない。

 

着目すべきは、むしろ世代の構造変化だ。

人口ピラミッドが正三角形から逆正三角形の国へ

 

その時マーケティングをどう変えるか。

2020年に当然市場の三分の一(34%)を占めるアフター60へのアプローチが鍵になる。

 

そのマーケットが掘り起こされているのかというとまだまだだ。

介護、健康食品、旅行関連など、一部業界は先行しているものの、

本格的に手をつけてない業界は数多い。

 

その理由は、ほとんどのメーカーやサービス事業者が

ビフォア60人材で構成されているため、アフター60のインサイトがわからないからだ。

 

                

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